運動もしていなく、暑くもないのに汗をたくさんかいてしまう・・・
そんなお悩みを抱えている人は意外と少なくありません。
そのような症状を「多汗症」と言います。
今回は多汗症の原因と症状の特徴、治療法をご紹介します。
多汗症とは
多汗症とは、運動をしたわけでも暑いわけでもないのに、多量の汗をかく症状のことをいいます。
多くの場合原因が不明ですが、多くがストレスによるものだと考えられています。
症状としては、人前に出て緊張している時や、不安を覚えると多量の汗をかくことがほとんどですが、中には自宅でリラックスしている状態でも、多量の汗をかくといったケースもあります。
そのため緊張などの精神的なストレスだけが必ずしも原因になる病気ではないともいえます。
ただ多汗症の裏に病気が隠れていることもあるので注意が必要です。
まず更年期障害の症状の場合があります。かっと汗をかいたと思ったらすぐにひいてしまう症状で、これは発汗を抑制するエストロゲンの分泌が低下することでおこります。
そのほかにも甲状腺ホルモンが増加して基礎代謝が高まると全身性の多汗がみられることがあります。
これらの症状が気になる場合には、医療機関を受診することをおすすめします。
症状の現れ方
多汗症は多くの場合、わきの下、手のひら、足の裏に発生します。
これらの部分は精神性発汗部位で、緊張によって発汗が増える場所です。ただ手のひらから汗がしたたり落ちたり、足の裏に多汗があるとにおいの原因になるなど、劣等感を持つ人も少なくありません。
また足の裏に多汗があると、足白癬や細菌感染を引き起こしやすくなります。
症状に気づくきっかけとして、字を書こうとしたときに紙が濡れてはぶれてしまった、ピアノを弾こうとしたら汗で指が滑ってしまう、パソコンが汗で壊れてしまったなど生活に支障を感じる場合も少なくありません。
汗は誰でもかく生理現象ですが、必要以上に量が多いと改善する方法をみつけた方がよいでしょう。
診断と治療法
発汗量が多い場合には、手で触れたり目視するだけで多汗の有無を判断することができます。また汗を吸い取ると色が変わる紙や発汗記録計を使って発汗量を測定して判断することもあります。
また感染症や内分泌、代謝性疾患、膠原病や中枢神経疾患、悪性腫瘍などの全身性多汗症の場合では、原因になっている疾患を探し出し治療を行います。
主な治療法は、外用薬、ボツリヌス菌治療、交感神経遮断治療などがあります。
ただどの方法にも長所と短所があるため、症状にあった方法を見つけることが大切です。
多汗症を治療する場合に、何かを受診すればよいか迷う人もいるかもしれませんが、手の皮膚からの汗ということで皮膚科を受診するひとがほとんどです。
精神的なものが原因と考える場合には、精神科や心療内科を受診することもありますが、どちらにしても自分にあった改善方法を見つけることが大切です。
そのため複数の病院や科を受診することもよい方法といえます。
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