多汗症の症状とは

通常、人間は運動をしたり、体温が上がったりすると、多量の汗をかきます。
しかしこれは、生理学的に見て当然のことです。しかし、こうした時でないにもかかわらず、ごく普通にしているだけなのに大量の汗をかいてしまうと言うのが多汗症の症状です。

人間が汗をかく理由と多汗症の症状

汗をかくと体温は少しずつ、下がっていきます。そのため体温が上がったりすると汗をかくのは、体温調節の一環です。しかし多汗症の場合には、体温調節と言う意味はありません。

多汗症の場合、全身に大量の汗をかく場合と限定された部位にだけ大量の汗をかく、ふたつの種類があります。

後者の場合の限定された部位としては、腋の下や掌、足の裏や頭部などが挙げられます。この内、ひとつの部分だけ汗を多くかくと言う場合もあれば、複数の部分に多く汗をかく場合もあります。

特に掌と足の裏はセットになっていることが多いです。
全身にしてもそうですが、特に限定された部位の場合は、大量に汗をかくことで社会生活に支障が出てくることもあります。

ただ、どれくらいの汗の量が多いのかと言うことに対しては個人差があります。ですから、自分で自分の汗の量が気になると言う場合は、医療機関に相談すると良いです。

多汗症には心と体が関係している

体温調節する必要がないにも関わらず、大量に汗をかくと言う場合、体の機能に問題が発生している、あるいは心の問題が原因としては考えられます。

たとえば身体機能に対する問題としては、代謝異常や内分泌異常、循環器や中枢神経などが挙げられます。この場合、ほとんどは全身性の多汗症が出てくるのがひとつの特徴です。
また特に女性の場合は、ホルモンバランスが関係していることも多くあります。

次に心の問題ですが、これは精神的なストレス、緊張、不安などを挙げることができます。これらの感情を強く感じると交感神経が優位になり、汗腺が刺激されるために、大量の汗をかきやすくなると言うわけです。

これ以外の原因としては、遺伝や生活習慣の乱れなどを挙げることができます。
自己判断が難しい場合は、やはり医療機関に相談をするのが良いです。

多汗症の症状を改善するために

症状改善のためには、まずはある程度、原因を特定しておく必要があります。
まず身体機能に問題が発生している場合は、それを治すことが何よりの改善方法です。
精神的なことが原因の場合は、あまり汗のことを考え過ぎないようにすることが必要です。

薬や手術による治療を選択するのも、ひとつの方法です。
また、一時的に汗を抑える方法を生活の中に取り入れるのもおすすめです。

たとえば首の後ろや太ももの付け根などを冷やす、手指にあるツボを押す、半側発汗の原理を利用した汗止めベルトなどを使用すると言った方法がその一例です。
臭いが気になると言う場合は、ミョウバン水や塩化アルミニウム液を利用すると良いです。