ワキガは「狐臭」！？その語源と歴史

夏場になれば強烈なにおいを漂わせてしまうワキガ。
漢字で書くと「腋臭」が一般的ですが、もう一つワキガを表す漢字があります。

それは「狐臭」です。

こしゅうとも読まれるこの漢字ですが、なぜ狐の臭いがワキガとなるのでしょうか。
狐臭の語源の由来となる説がいくつかありますのでそれをご紹介いたします。

狐臭の由来はワインだった！？

狐臭の由来のひとつにワインのフォクシー・フレイバーが由来しているという説があります。
ワイン業界では有名だというフォクシー・フレイバーですが、その由来はアメリカ生まれのワイン用のぶどうヴィティス・ラブルスカの臭いにあります。

このヴィティス・ラブルスカは香りが高いことで有名なぶどうです。
そのぶどうの匂いのことを取り上げたフォクシー氏の名前がそのまま匂いの名前となってフォクシー・フレイバー、つまり狐臭となったという説です。

香り高いフォクシー・フレイバーですが、フランス人には不快に思う人が多いらしくそこからワキガに結びついたという説があります。

他にはヴィティス・ラブルスカがフォクシー・グレープと呼ばれていたから、そのぶどうの匂いをフォクシー・フレイバーと読んだという説もあります。

ワキガの臭いは狐の臭いが由来？！

狐臭と書くワキガは狐自体のけもの臭さが由来であるという説もあります。

野山を駆け回り、獲物を捕らえる狐ですが、狐にはスミレ線と呼ばれる独特の臭いを出す臭腺があります。尾っぽの付け根にあるスミレ線、実は彼らの祖先の狼がフェロモンを発していた器官の名残りなのです。

このスミレ腺から発せられる臭いは個体ごとに少しずつ違っていて、この臭のちがいによって狼は仲間を識別していたそうです。狐も狼と同じイヌ科の動物です。狐のスミレ線から出る強烈な匂いがワキガの臭いと似ていたため、狐臭の文字が当てはめられたのかもしれません。

狐臭にはケアが大切

ワインに使われるぶどうの臭いや狐のスミレ線から発せられる匂いなど様々な説がありますが、どちらにしてもワキガは臭うものです。

臭いに悩まされる前に適切なケアが大切です。
菌の溜まる原因となる腋毛を剃ったり、脇の下に菌が溜まらないように消臭シートで清拭を心がけたり、通気性の高い衣服を選ぶなどちょっとした工夫でも臭いは軽減できます。

また、食事内容を改善しても臭いの軽減に効果的です。
脂分の多い食事を控えるだけでも、臭いの原因となる菌の発生を抑えられます。

日頃のケアを心がけて臭に悩まされない日々を手に入れましょう。